暦の上では春となる、立春を迎える2月ですが、まだまだ寒く一般的には冬の様相ですよね。
冬に暮らしやすいイメージをした家づくりを考える際は、寒さ対策のポイントとして押さえておくと良いでしょう。
1.「扉」を断熱性能が高いものに変える。
お家の断熱性能は、家の開口部の大きさに左右され、冬に流出する熱の半分以上が、窓や玄関といった開口部からといわれています。冬の寒い時期に窓や玄関の近くに行くと部屋の中心よりも寒く感じる方が多いのは、このような理由です。
開口部が大きいほど寒くなりやすく、大きな開口部として最たるものが、玄関の扉です。
この熱の流出を抑える断熱性の高い扉は、各メーカーが「断熱仕様のドア」というようにわかりやすく表示して発売しているので、その断熱扉から選ぶと良いです。
当社でもオプションとしてご用意しています。
2.「窓」を断熱性能が高いものに変える。
玄関扉同様、窓も家の開口部であるため、ここから家の中の熱の多くが流出してしまいます。
窓はガラス部分とサッシ部分に分けて考えられ、その間に空気層を挟んだペアガラスは優れた断熱性能を発揮します。さらにLOW-E「ローイー」と呼ばれるガラスは、LOW-Eという膜をガラスに施す事でその性能をより向上する事ができます。他にも、ペアガラスのガラスとガラスの間を真空にしたり、アルゴンガスを注入したりすることで、さらに断熱性能を向上させているものもあります。お手軽に断熱性能を上げる方法としては、市販の断熱シートやプチプチを貼るということもありますが、やはりガラスの交換と比べると性能は低くなってしまいます。サッシ部分に関しては、以前のブログでも触れていますが、日本で一般的に使われているアルミサッシと比べると、樹脂サッシや木製サッシの方が、断熱性能が高くなっています。
3.性能の高い断熱材を使う。
以前ブログでも紹介しましたが、壁や屋根に性能の高い断熱材を使うことで、暖かさを向上できます。ただし、基本は新築施工時にしかできないので注意が必要です。
4.窓に断熱性の高いカーテンやシェードを付ける。
メーカーによりますが、カーテンの保湿性をSA~Cの4段階に分けてランク付けしています。
SAランク:保湿率28%以上。最も保湿性が高い Aランク:保湿率20%以上。保湿性が高い
Bランク:保湿率15%以上。 保湿性が中程度 Cランク:保湿率15%未満。保湿性が弱い
他にも、カーテンに裏地や中生地を付けたり、床に着くくらい長くしカーテンボックスを付けて隙間をふさいだりといった事でも断熱性能を高められます。
5.窓際に窓下ヒーターを置く。
窓の近くでは、冷やされた空気が下降してきて足元に冷たい風が流れます。その冷たい風に対抗するための暖房器具として、窓下用ヒーターが有効です。置くだけで工事が不要なので、補助暖房として有効です。
6.床暖房をつける。
床暖房は文字どうり、熱源が床の下にあり、その熱が床を伝わり、そこから発生する赤外線が壁や天井に反射しながら広がっていくことで、部屋をまんべんなく暖めることができるのが特徴です。このことで室温以上に暖かさを実感できます。収納場所も必要なく掃除も不要です。また、火を使わないので、水蒸気の発生がなく結露防止につながり、カビやダニの発生も少なくなります。風・音・においもなく、ホコリが舞うこともありません。また、温風にさらされて体から必要以上に水分が奪われることもありません。ただ、毎月のコストがエアコンと比べると高めで、温まるのに時間がかかる、といったデメリットもあります。
7.浴室乾燥機を使う。
冬の浴室はとても冷えるものです。寒い季節の入浴では、「ヒートショック」の恐れがあります。「ヒートショック」とは暖かい部屋から寒い部屋への移動などによる急激な温度変化によって、血圧が上下に大きく変動することをきっかけにして、体に負担がかかる現象のことをいいます。浴室乾燥機は、浴室についている乾燥機で、乾燥の他に換気、暖房、冷風など、さまざまな機能があります。冬は浴室内を暖めることができるため、入浴時に快適に過ごすことが可能です。浴室内で洗濯物を干すこともでき、非常に便利ですが、洗濯乾燥機と比べると電気代が割高、フィルター掃除が必要、といったことに注意が必要です。
寒い時期には、寒さに応じた過ごしやすさを考えて、ご提案させていただいています。